2016年10月に発売された新型インプレッサスポーツ(DBA-GT7)に試乗してきました。
グレードは2.0i-LのAWDモデルです。自分のレヴォーグと比較インプレッションしてみたいと思います。
新型インプレッサスポーツはどんな車?
このインプレッサスポーツ(G4)から新世代プラットフォームのSGP(SUBARU GLOBAL PLATFORM)が採用されました。プラットフォームと言うのはシャシーの事で、このインプレッサを皮切りにフォレスターやレヴォーグ、WRXなどの新型車のベースとなります。
エンジンは1.6Lと2.0LのNAエンジンを搭載するのは先代と同様です。エンジンの型式名は同じですが中身が大幅にリファインされており、2.0Lは直噴化されて別物と言えるエンジンとなっています。
アイサイトは先代の最終モデルと同様にVer3のままですが、レヴォーグと同様に電動パーキングブレーキが採用されたので停止保持機能(HOLD)が付きました。
今回の試乗車のスペック
今回の試乗車は2.0i-LのAWDでした。17インチ仕様で2.0Lのベースグレードの車です。
レヴォーグとよく似ています。ヘッドライトが全体的にスモーク調でカッコいいです。(この車両はメーカーOPのLEDヘッドライトが付いています。)
諸元比較
試乗する前に新型インプレッサスポーツと自分のレヴォーグのスペックを比較してみます。
インプレッサスポーツ 2.0i-L AWD | レヴォーグ 2.0GT-S | |
全長 | 4460 | 4690 |
全幅 | 1775 | 1780 |
全高 | 1480 | 1490 |
ホイールベース | 2670 | 2650 |
トレッド | 1540/1545 | 1530/1540 |
最低地上高 | 130 | 135 |
車重 | 1370 | 1560 |
最小回転半径 | 5.3 | 5.5 |
エンジン型式 | FB20 | FA20ターボ |
最大出力 | 113(154)/6000 | 221(300)/5600 |
最大トルク | 196(20.0)/4000 | 400(40.8)/2000-4800 |
JC08燃費 | 16.8 | 13.2 |
車両本体価格 | 2,376,000 | 3,564,000 |
インプレッサスポーツはレヴォーグより全長が230mm短いですが、ホイールベースとトレッドがレヴォーグより広くなっているのが特徴です。また、レヴォーグより190kg軽いです。
燃費の数値は意外と良くない印象ですがあくまでカタログ値ですから参考程度に留めておくべきでしょう。ちなみにレヴォーグの1.6GT-Sの燃費は16.0なのでカタログ数値上はインプレッサスポーツとあまり差がありません。
走った印象
諸元を確認してから走り出しました。スペック上はFA20ターボの半分の馬力とトルクのエンジンですが、市街地走行ではスムーズで静かなのでこれ以上の馬力は必要ない印象です。
NAエンジンならではのダイレクトなレスポンスで速度調整しやすいです。今回はSIドライブのセッティングが変わったようで「I」と「S」の違いが明確でした。「I」で50km/h程度だと1,000rpm程度で走るのですが「S」にすると即座に2,000rpm以上に回転が上がり、何のラグもなくスピード調整ができる印象です。普段、300馬力のターボに乗っていますがこれだけ走るならターボは要らないです。
サスペンションやシャーシの印象はとても良かったです。レヴォーグと比較しても相当ガッチリしたシャーシと言った印象でした。サスペンションは良く動き突き上げも無いので非常に好印象の乗り心地でした。レヴォーグもこんな感じで出せば良かったのにと思いました。(ちなみにC型レヴォーグには未試乗なのであくまでA型レヴォーグオーナーの感想です。)
あと、エアコンのファンノイズやタイヤノイズも非常に静かで自分のレヴォーグに乗り換えたら「社外マフラーうるさい!」、「タイヤうるさい!」とがっかりしてしまいました。
燃費
試乗車の燃費計は9.8km/Lと表示していました。試乗車なので短距離走の繰り返しでしょうからこれは参考にならない値だと思います。
室内
室内はレヴォーグと比べるとインパネが若干低い印象で見切りが良く感じました。また、室内幅がカタログではレヴォーグより30mm広くなっているのですが運転した感じではむしろコンパクトに感じました。5.3mの最小回転半径が効いているのかもしれません。
ドリンクホルダーが横向きな事を考えると30mmの拡張はセンターコンソール部分が広くなったのでしょうか。
全体的なデザインや質感は相当向上している印象ですが、メーターやMFD周りの質感はレヴォーグの方が良い印象です。SGP版のレヴォーグが出れば相当な質感で出てくるのではないかと予想します。
あと、レヴォーグと比べて気になったのはラゲッジルームです。レヴォーグやフォレスターなどはリアゲートを開けるとラゲッジフロアとシルが同じ高さなのですが、インプレッサスポーツは5センチ位フロアが低くなっていました。これは賛否両論ありそうな部分だなと思いました。
今後出るハイブリッドでは電池を収めるのでフラットになるのではないかとの事でした。
外観
展示車両では2.0i-Sもありました。やはりサイドスポイラーと18インチホイールのインパクトは抜群です。
タイヤはADVANで225/40R18でした。ノーマル車で40タイヤなんですね。凄い時代になりましたね。
まとめ
インプレッサスポーツは噂通りとても良い車でした。買ってから2年しか経っていない自分のレヴォーグからもかなり進化している印象を受けました。このエンジンとミッションならレヴォーグに載せても面白いかもしれないと思いました。
停止保持機能付きのアイサイトが欲しいけどレヴォーグでは大きいと感じている人には最適な車ではないでしょうか。