サウンドナビ用にパワーアンプを購入する事にしたのですが、10年ぶりの購入なので最近の事情が良く分かっていません。そこで、自分的に気になるパワーアンプを調べてみたいと思います。
10年前は海外品が流行っていましたが今回は国産ブランドで選ぼうと思います。
パワーアンプ選びのポイント
パワーアンプを選ぶ1番のポイントは実際の音色だと思いますが、全てを試聴できる訳ではありませんのである程度はスペックで判断するしかありません。スペックで見るべきポイントは以下のポイントです。
クラス
カーオーディオ用のパワーアンプは主にA級、AB級、D級などの方式で動作します。音が一番良いのはA級ですが消費電力が大きい(=効率が悪い)ので車載アンプでは高級モデルしかありません。以前はAB級のアンプが主流でしたが最近は効率の良いD級アンプが主流になりつつあります。
以前のD級の音質はAB級に劣っていたそうですが、最近はかなり音質が向上しているそうですので特に気にする必要も無いかと思います。方式よりも音色が重要ですから。
出力
出力は「最大出力」と「定格出力」があります。重要なのは「定格出力」です。定格出力は連続的に出力できる値なのでここが大きいほど余裕があります。最大出力は瞬間的に出せる出力になります。
出力が大きいと正確に力強くスピーカーを動かす事ができるので音に余裕がでます。車で例えるとエンジンの排気量が上がったような感じになると思います。但し、「出力が大きい=音が良い」という訳ではありませんので数字だけで選ぶのは難しいと思います。
高調波歪率
音楽信号がある条件の時にどの位歪んでいるかを表した数値です。もちろん数値が少ない方が歪が少ないので雑味が無い音である事が想像できます。
S/N比
S/N比は信号(Signal)と雑音(noise)の比の事です。この数値が大きいほど雑音の影響が少ないです。
入力方式
パワーアンプに入力するには一般的にRCA入力とスピーカーレベルインプットがあります。RCA入力の方が高音質ですが全ての機器にRCA出力があるとは限りません。その場合はスピーカー出力を入力できるパワーアンプを選ぶか、ハイローコンバーターというアダプターを購入してパワーアンプに接続する事になります。
以上のポイントをよく確認してパワーアンプを選ぶ事になります。
スペック一覧
パイオニア、アルパイン、ケンウッド、クラリオンの現行モデルのスペックを調べてみました。
パイオニア
型式 | ch数 | 最大出力 | 定格出力 | 高調波歪率 | SN比 | 価格 | クラス | スピーカー入力 |
PRS-A900 | 4 | 100W×4(4Ω) 100W×4(2Ω) 200W×2(4Ω) | 50W×4(4Ω) 50W×4(2Ω) 100W×2(4Ω) | 0.003% | 108dB | 120,000 | AB | - |
PRS-D700 | 2 | 250W×2(4Ω) 600W×1(4Ω) | 125W×2(4Ω) 150W×2(2Ω) 300W×1(4Ω) | 0.004% | 105dB | 30,000 | D | - |
GM-D7400 | 4 | 200W×4(4Ω) 600W×2(4Ω) | 100W×4(4Ω) 150W×4(2Ω) 300W×2(4Ω) | 0.05% | 95dB | 25,000 | D | ○ |
GM-D7100 | 1 | 600W×1(4Ω) 1600W×1(1Ω) | 300W×1(4Ω) 500W×1(2Ω) 800W×1(1Ω) | ー | 100dB | 20,000 | D | ○ |
GM-D1400Ⅱ | 4 | 100W×4(4Ω) 200W×2(4Ω) | 45W×4(4Ω) 45W×4(2Ω) 90W×2(4Ω) | - | 90dB | 16,000 | D | ○ |
パイオニアのラインナップはハイエンドとエントリーモデルに分かれています。PRSがハイエンドで、GMがエントリーモデルになります。
ハイエンドモデルは高調波歪率が少なく、SN比の値が高くなっています。
GM-D1400Ⅱはナビなどを手軽にパワーアップできるアンプです。値段も安いので入門用に良いかもしれませんね。
アルパイン
型式 | ch数 | 最大出力 | 定格出力 | 高調波歪率 | SN比 | 価格 | クラス | スピーカー入力 |
PDX-F4 | 4 | 225W×4(4Ω) | 100W×4(4Ω) 100W×4(2Ω) 200W×2(4Ω) | 0.05% | 115dB | 75,000 | D | - |
MRV-F300 | 4 | 160W×4 | 50W×4(4Ω) 75W×4(2Ω) 150W×2(4Ω) | 0.03% | 98dB | 23,000 | D | ○ |
PDX-M6 | 1 | 1200W×1 | 600W×1(4Ω) 600W×1(2Ω) | 0.02% | 123dB | 75,000 | D | - |
KTP-445UJ | 4 | 80W×4(4Ω) | 45W×4(4Ω) 45W×4(2Ω) 90W×2(4Ω) | 0.035% | 82dB | OP | D | ○ |
アルパインのラインアップもハイグレードとエントリーモデルに分かれています。PDXがハイグレードで、MRVとKTPがエントリーモデルです。
KTP-445UJもナビなどを手軽にパワーアップできるアンプです。パイオニアのGD-D1400Ⅱではできないゲイン調整が可能となっているのが特徴です。
ケンウッド
型式 | ch数 | 最大出力 | 定格出力 | 高調波歪率 | SN比 | 価格 | クラス | スピーカー入力 |
KAC-X1D | 1 | 1500W | 600W×1(4Ω) 700W×1(2Ω) | - | 105dB | 65,000 | D | - |
XR400-4 | 4 | 1000W | 75W×4(4Ω) 100W×4(2Ω) 200W×2(4Ω) | - | 100dB | 50,000 | D | - |
KAC-8104D | 1 | 1000W | 300W×1(4Ω) 500W×1(2Ω) | - | 100dB | 40,000 | D | ○ |
KAC-M626 | 2 | 500W | 75W×2(4Ω) 120W×2(2Ω) 250W×1(4Ω) | - | 95dB | 21,000 | AB? | ○ |
ケンウッドは特にグレードは無いように見受けられますが、D級と書いていないモデルがありますのでAB級ではないかと予想します。
クラリオン
型式 | ch数 | 最大出力 | 定格出力 | 高調波歪率 | SN比 | 価格 | クラス | スピーカー入力 |
APA4360 | 4 | 180W×4 | 90W×4(4Ω) 90W×3+260W×1 260W×2 | 0.025% | 100dB | 41,000 | AB | ○ |
APA2180 | 2 | 180W×2 | 90W×2(4Ω) 260W×1 | 0.025% | 100dB | 23,000 | AB | ○ |
クラリオンはシンプルに1グレードで2chと4chの違いだけです。AB級のアンプになります。
まとめ
こうして調べてみると最近のパワーアンプはD級が多い事が分かりました。実際にD級アンプの音を聴いた事がないのでとりあえずD級アンプを購入してみようと思います。
果たして、D級アンプはどんな音がするのでしょうか?非常に楽しみです。